脱原発の実現と環境循環のまちづくり

「脱原発のまちづくり」またの名は「原子力から元気力のまちへ」

ご存知ですか? 私たちのまちは、今から約40年前、昭和50年に関西電力から「久美浜原子力発電所の設置」について調査方の申し入れを受け、以来、30年 以上にわたり、賛成、反対の論争や葛藤等が断続的に続いていましたが、新市が誕生し中山市政が発足して、「原発計画の撤回」が要請され、計画が断念された経過をもつ、いわば脱原発(計画)の歴史をもつまちです!

1、すみやかに「原発に頼らないまち」を見据えた計画づくりに着手!

当時、最初の選挙公約に、「自然環境との調和を大切にして豊かな発展を目指すまちに、原発はなじまない」旨を掲げていたようです。市長就任後、 これまで継続してきた調査事業が国から拒絶されたことを受け、すみやかに「原発に頼らないまち」を見据えた計画づくりに着手、約1年かけてその計画像が出 来た段階で、一気呵成に、関西電力に対し計画の撤回の申し入れを行った、と伺っています。(下記に「京都新聞記事」の抜粋を引用)

2、「原子力から元気力のまちへ」

「原発に頼らないまち」の大きなテーマは、「原子力から元気力のまちへ」です。住民の「元気力」でまちの活性化に頑張る。自然環境の「元気力」でエネルギー= 再生可能エネルギーのおすそ分けをいただく。そして、脱原発の「元気力」は、やる気次第で、国の経済も世界の未来もますます元気にします。

政府や社会にこう訴えています。

「原発の中期的な撤退のスケジュールと時期を、明確に世の中に打ち上げるべきだ。そして、撤退時期までは、枯渇しないエネルギー即ち再生可能エネルギー生産の 技術開発に、国を挙げて全力投入する。万年単位で厳格に管理しないといけない核のゴミの大きなリスクとコストを将来の世代にツケ回すことは、決して許され ない。世界きっての技術力をもつ我が国を挙げてエネルギー技術革新に全力投入すれば、頂の高くて他の民生部門に波及する裾野の広い技術革新が、必ずやたく さん生まれる!これは、真に豊かな地球規模での繁栄の時代に向けて、日本が世界をリードしていく大きなチャンス!であり、日本の歴史的、世界的使命だ!」
(ご参考:「パタゴニア」への投稿文
http://www.thecleanestline.jp/2013/10/go-renewable-yasushi-nakayama.html )

3、「環境にやさしくて、経済に強いまち」へ!

振り返って、私たちのまちも、「原子力から元気力」を掲げ、脱原発を未来のまちづくりへのストーリーの始まりとしていくため、「環境にやさしくて、経済に強いまち」を目指して、みんなで努力と前進を重ねています。
弥栄にある「バイオガス発電所」は、生ごみ(食物残渣)を投入して、今や年間2000万円以上もの電力収入と、7000トン以上の農業用液肥を生産するに 至っているようです。市民太陽光事業も始まり、木質チップ生産工場{グリーンバイオ}もスタートしました。このような積み重ねの中で、昨年秋には、国から「バイオマス産業都市」の指定を受けたとうかがいます(現時、全国で34地域のみ、とのこと)。今後、様々な事業でより一層のご支援が期待できることとなりました。

1. 本市が国の「バイオマス産業都市」(全国34地域)に認定!豊かな環境を活かした「環のちから」の循環型の先導的まちづくりを評価。
  • 国が「バイオマス産業を大切に環境にやさしく災害につよいまち」を真摯に目指す地域を「バイオマス産業都市」に指定し、関係府省で支援。本市のバイオマス発電等バイオマス利活用の取り組みが支持を受けた。



2. 「エコエネルギーセンター(=バイオマス発電所)」が本格稼働。食品廃棄物から2つの価値(「電気」と「農業用液堆肥」)を生み出す資源循環サイクルを確立・発展!
  • 食品廃棄物を原材料に現在(27年度)、年間で①約2000万円の売電収入、②約7700トンの液肥散布を生産。また、この資源循環サイクルを「環のちから」と公募命名し、「環のちから」ブランドの農産物を販売開始(年間約600万円収入(26年度))



3. 「木質バイオマス供給施設((株)グリーンバイオ)が完成・稼働!木質チップ製造により、産業・雇用創出と森林整備、温暖化防止に貢献
  • 木質チップ製造量は約6500トン(26年度)。市委託温泉3施設にバイオマスボイラー導入し、木質燃料導入費約2000万円が市内循環、灯油使用量約9割カット(CO2約900トン削減)見込み



4. 市直営で「市民太陽光発電所」を創設。「大宮サイト」「網野サイト」等で総計約280世帯/年の電力を生産し、持続発展するまちづくりに貢献。
  • 「お陽さまステーション」の愛称。今後、「赤坂工業団地内周遊地」「大宮中学校屋根」にも順次、導入(小規模)。これら事業を一里塚に、再生エネルギー生産の多様な進展と地産地消、グリーン経済の魅力推進に貢献



5. 「生ごみ資源化・ゼロエミッション(排出ゼロ)」を推進。平成30年度市内全域での資源化に向け、段階的に対象世帯数を拡大中。
  • 市内の生ごみを全量資源化し、リサイクル(バイオマス発電、堆肥化等)。これにより可燃ごみ最終処分量も相応に減量化。(23年)186世帯→1014世帯(27年末)達成。今後、28年度5000世帯、29年度1万世帯と進展目指す。


6. 「脱原発」の推進!地域から様々な形で積極的に発言
  • 「脱原発をめざす首長会議」や議会、情報誌、新聞等で積極的に発言、政府に要望。内容は「中期的期限を定めて脱原発。その間、代替再生エネルギー等開発に国力投入。『技術革新・経済発展と脱原発の両立』の実現!」等